こんばんは。前回のLED照明の続き…の前に、ルイスポールセンの新作についてレビューします。
ルイスポールセン社は1874年にデンマークで設立された照明メーカーで、ポール・ヘニングセンのデザインしたPH5は日本でもペンダントライトの定番的存在(わたしも愛用中)です。『良質な光を生み出す機能的なデザインを』というルイスポールセンのコンセプトから生み出される照明器具は、どれも光の反射や拡散が計算しつくされ、心地よい空間を完成してくれます。
自然からインスピレーションを受けた音楽家がデザイン
新作発表会では、PATERAのデザイナーのプレゼンテーションを聞いてきました。デザイナーのオイヴィンド・スラット氏は音楽家でありプロダクトデザイナーという方。プレゼンテーションは、太陽系の美しさから始まり、自然界に存在する美しいスパイラル = フィボナッチ数列 をデザインに取り入れたと続きます。ポール・ヘニングセンをリスペクトして、グレアレスにこだわりながらも、真下には十分な明るさが落ちるように調整を重ねたそうです。最後に、炎のゆらぎを表現するために、あえてスパイラルをシンメトリーしていないから、不良品だと勘違いしないでね☆と、ジョークは少なめのスラット氏でした。
新しいのに定番のような落ち着き
個人的に、PATERAはすごく良いです!まぁるい照明がもともと好きで、深澤直人さんデザインの MODIFYシリーズのSPHEREがお気に入りだったのですが、PATERAはその何倍も素敵です(深澤さんごめんなさい)。複雑なスパイラルから生まれる陰影は、いつまでも見ていたくなる不思議な魅力があり、かつ飽きのこないシンプルなフォルムは「新作じゃなくて定番なのでは?」と思ってしまうような安定感を感じました。白熱球タイプの他にLEDタイプも用意されています。
ウルトラ・ミニマル アーキテクトランプ
もうひとつの新作は、世界で活躍するプロダクトデザイナー佐藤オオキ氏が率いるnendoデザインのテーブルランプ。単なるシンプルのようで他に無いデザインが、いかにもnendoらしい仕上がりでした。こちらはLED光源で100%と50%を素早く切り替えられるそうです。
10月に値上げをしたルイスポールセン。コードカット代に5000円以上かかるルイスポールセン。シンプルゆえに、似たようなデザインでもっと安いものがあることもあるのに、やはり唯一無二の存在です。その理由は、空間の美しさを引き立てることにこだわり、使う人の暮らしまで上質なものにするパワーを持っているからだと思っています。写真ではわからない光のパワーは、ぜひショールームで体感してみてください。
ルイスポールセン ジャパン 株式会社
〒106-0032 東京都港区六本木5-17-1 アクシスビル3F
Tel : 03-3586-5341
お読みいただきありがとうございます。次こそは、LED照明の続きを書きます。
おまけ:フィボナッチ数列に関しては、こちらのプレゼンテーションがおすすめです。