こんにちは。少し前にアルマーニ・カーザの銀座ショールームにお邪魔しました。2000年にブランドをスタートさせ、あっという間にイタリアモダンの家具ブランドの中で、なくてはならない存在になったアルマーニ・カーザの魅力に迫ります。
アルマーニブランドが醸し出す高級感&安心感
いきなりこれでごめんなさい。アルマーニという高級アパレルを中心としたブランドが持つイメージは絶大です。ショールームは照明が抑えられたドラマティックな空間で、ものすごくラグジュアリー。そして、アルマーニが提案するからそこ意味のあるデザインや、使うことよりも見せることに重きをおいているであろう素材など、普通の良いものでは満足できないアッパー層をターゲットにしていることは明確です。
独自のエクレクティックスタイル
アルマーニ・カーザのデザインは、一見するとイタリアモダンのシンプルなものなのですが、ファブリックやランプなどにオリエンタルな柄、形のものが多いのが特徴です。去年までのミラノサローネでは、オリエンタルなデザインの流行の兆しはなかったのですが、アルマーニ・カーザはトレンドを作り出すブランドとして和洋折中のエクレクティックなスタイルを仕掛けているのかもしれません。また、近年の大型プロジェクトとして、ドバイやイスタンブール、マニラなどアジアの高級ホテルやレジデンスを多く手がけている点も関係しているのではないかと思います。
オリエンタルな要素を取り入れつつも、スタイリングはシンメトリーにこだわっているそうです。日本的なデザインではアシンメトリーから生まれる間がとても重要ですが、ヨーロッパ的なデザインでは、シンメトリーで均整のとれた空間が基本であり、もっとも美しいとされています。ヨーロッパの美意識とアジアの美意識をアルマーニ・カーザ独自の感覚でMIXしている点が、他の高級ブランドとは一味違ったデザインになっています。
テクスチャを繊細に感じ取ることで見えてくる
さらによーく観察してみると、素材にかなりこだわっていることがわかります。最初のグリーンのソファの張地、ベルベットの様に見えて実はハラコです。色だけでなく、素材でも驚きを与えてくれます。
他にも、テーブルの天板でスタッコ仕上げというものを初めて見て、とても驚きました。集成材に漆喰を塗り、職人が手作業で格子模様をつけたものをアクリルでコーティングしてあるもので、そのナチュラルな模様とアクリルの質感のコントラストはずっと見ていたくなる美しさです。
これらの質感を十分に活かすには、計算され尽くした照明計画が必要になってきます。のっぺりとした光を当ててしまってはダメで、空間全体はなるべく暗くし、メリハリのある光をドラマティックに当てることで、高級感がより一層感じられることでしょう。ショールームの照明計画をそのまま自宅で再現するくらいの覚悟が必要そうです。
以上、アルマーニ・カーザの魅力を分析してみました。ちなみにソファの座り心地は…普通でした。もちろんとても気持ちいいのですが、ラグジュアリーなショールームの雰囲気とお値段によって、期待値がググッと上がってしまった結果、まぁこんなもんだよね〜、という感想になってしまったのだと思います。アルマーニ・カーザをご提案する機会は多くはないのですが、良いものに触れ、良さを分析することは自分の引き出しを増やしますし、他の家具の良さを再発見するきっかけになったりもするので、これからもどんどんショールームに出かけていきたいと思います。
ARMANI / CASA
中央区銀座5-5-4 アルマーニ / 銀座タワー4F
TEL 03-6274-7003
11:00~20:00 定休日なし
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