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こんにちは、インテリアコーディネーターの住吉さやかです。昨日はアートフェア東京の初日に行ってきましたので、今年の傾向や、個人的に気になった作品などのレポートをお届けします。
アートフェア東京を定点観測しています
アートは文化の一部です。今人気のアートを知ることは、世の中を知ることにも繋がります。そしてアートにもトレンドがあり、国内トレンドの最先端を行くのがアートフェア東京だと言えます。私はインテリアに合わせたアートを提案する仕事や、アートのある暮らしを始めるための基礎知識の講座の講師をしているので、アートフェア東京には毎年必ず行って、トレンドを肌で感じるようにしています。
アートフェア東京2023では、以下の3点に注目したいと思います。
- ポップカルチャー全盛(KAWAIIの発信)
- 超絶技巧系作品が気になる
- 木彫の作品も目立ってきた
ポップカルチャー全盛
最初に感じたことは、ポップな作品多すぎでは?ということ。あっちもこっちも、なんか似たような作品ばっかり。5年ほど前にSBIオークションでKINEの作品が評価額の10倍以上で落札されたことをブログでレポートしました。その時は衝撃を受けたけど、まさか5年でここまでになるとは?!
ポップな作品が増えている背景には、SNSによる情報発信があると思っています。スマホの画面で見て興味を持った作品を購入する人も増えているようで、アートが身近になってくれるのは素晴らしいことです。そしてSNSで人気が出るものはやはり「かわいい!」が強い!!!毎日見て楽しむなら、かわいいもの、癒やされるものが良い、と多くの人が思っているということだと思います。(みんな、疲れてる?)
私もかわいいものは大好きです。難しいこと抜きで、可愛いものを愛でるアートの楽しみ方もいいですよね!
超絶技巧系作品が気になる
私が次に来るトレンドだと確信しているのが『超絶技巧系』と勝手に呼んでいる作品たちです。具体的には、ものすごーく繊細な手作業によって作られている作品のことで、機械よりも細かく正確なアートワークや、難しくは無いけど気の遠くなるような単純作業だったり、作品を見ただけで、アーティストの技術力と根気と費やした時間の重みを感じるような作品です。
超絶技巧系作品は、去年のアートフェア東京ではひっそりと展示されていました。その半年後の9月にギャラリーツアーでカッシーナ・イクスシー内のギャラリーを訪問したときには、すでにそのテーマで展示会が行われていて、今年のアートフェア東京では、たくさんの作品が堂々と展示されていました。
アートの価値はその作品単体を作るのにかかった時間だけでは評価できません。コンセプトが重要だったり、たくさんの試行錯誤があったりと、目の前の作品を見るだけではわからないことがたくさんあって、説明が必要なこともあり、それがアートが難しいと思われる一因だと思います。
でも超絶技巧系作品は、なんというか作品からの圧がすごい!アートに詳しくなくても、その作品を作るのがとても大変だとわかる!!カワイイ作品が人気なように、自分の感性や直感でこの作品が良い!って思えるのが、超絶技巧系が人気な理由なのかもしれません。
木彫作品も目立ってきた
最後は立体作品のトレンドについてです。立体作品にも上記のポップ・カワイイ系や超絶技巧系のトレンドが見て取れました。更に言うと、2023年は手法として木彫の作品がすごく増えたな!という印象を持ちました。木は日本人には一番なじみのある素材なので、木を彫って作品を作るのはごくごく自然なことではあるのですが、私は「戦略としての木彫」が増えているんじゃないかと思っています。
きっかけはおそらく、野原邦彦さんの成功だと思うんですよね。巨大な原木を彫って作っているというストーリーを最初に知った時は私も感動して「なるほど、原材料費も高いし、この値段(1,000万円以上なのですが)も納得だよね」みたいな感じになった記憶があります。
原木を掘るというロマン、日本人に馴染みの深い素材、素材ならではの柔らかさ、加工のしやすさ、などなどから、多くのアーティストさんが木彫作品を作るようになった、という感じではないかと分析しています。
個人的に気になった作品たち
最後に、個人的に気になった作品をご紹介します。今回は購入したいと思う作品は予算オーバーすぎて購入には至りませんでした。アートフェア東京は高額作品が多いのも特徴で、気に入ったものがあってもなかなか手が出ませんw
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アートフェア東京2023のレポートでした。日本のアートの最前線を感じられる年1回のチャンスは明日までの開催です。自分が好きなアートを見ると、自分の好みが浮き彫りになって面白いので、誰かと一緒に行って、気に入ったアートを紹介し合うのもおすすめの楽しみ方です。
アートフェア東京2023
2023年3月10日[金]ー3月12日[日]
東京国際フォーラム ホールE/ロビーギャラリー
https://artfairtokyo.com/