こんにちは。『アートのある暮らし』2回目は、選び方・買い方です。(前回はアートのある空間)アートが難しいと感じる人は、選ぶ基準が出来上がっていないことが多いようです。と書いている私も、大学で美術史を軽く学んだ程度でして「アートは美術館で鑑賞するもの」という意識でつい最近まで過ごしていました。そんな私がお仕事でアートを購入することになり、手探りで学んだ選び方・買い方をご紹介します。
インテリアの一部として考える
まずは、どんなアートを飾るか考えます。と言っても、あまり具体的に決めすぎると探すのが大変になるので、大まかに。インテリアアートとして重要なのは、まずは色。お部屋のベースカラーとの相性、壁の色との相性、アクセントカラーをつなげるなど、インテリアの一部としての視点が大切です。インテリアイメージの相性も考慮したいポイントです。同じイメージで揃えると安定しますし、わざと外してアクセントにするのも面白いです。
最後の決め手はコンセプト
インテリアの一部として違和感なく、しかも気に入ったアートが見つかった時、それを購入するかどうかの決め手は「コンセプトに合っているかどうか」です。アートはメッセージ性の強いものなので「なぜこれを選んだのか」というストーリーが重要になります。好きだから、から一歩踏み込んで、自分の暮らしや人生を象徴するようなものを感じられたら、迷わず購入しましょう。
ポスターか版画か、一点ものか
さてアートと一言に言っても、いろいろな選択肢があります。一つ目はアートポスターと言われるいわゆるプリントされたアート作品です。海外の美術館に行くとミュージアムショップでたくさん売られていますよね。基本的には紙に印刷しているので、色の再現性は低いですがリーズナブル。有名な画家の作品から、使い勝手の良いイラストレーション、写真などバリエーションが豊富なので、飾りたいイメージのものを見つけやすいのも良いところです。
続いては作家モノ、こちらの方がアートという言葉から連想しやすいと思います。完全オリジナルの一点ものと、版画として同じものが複数作られているものがあります。版画の場合は、シリアルナンバーが入っています。作家モノとは出会いが重要。好きな作品を探す楽しみもあります。
手軽に選ぶなら、インテリアショップ
最近はアート需要の高まりを受け、インテリアショップで気軽にアートが買えるようになりました。それぞれ、自社の家具に合うようなアートをセレクトしているので、持っている家具のスタイルに近いショップで探すと、お気に入りのものが見つかるはずです。はじめから額装されているものを買えば、すぐに飾れて便利ですね。
アートポスターは額装が命
アートポスターなら、インターネットで手軽に買えます。100万点以上ものから探せるので、イメージに合うものをがきっと見つかるはずです。ここで注目なのは、ポスター自体は数千円なのに、額装に最低でも数万円はかかるという事実。アートポスターは印刷物なのでそれだけだと安っぽいのですが、入れる額やマットという厚みのある台紙によって、驚くほど印象や高級感が変わってきます。額装、恐るべしです。
本物だけが持つ空気感
手軽なポスターも良いですが、空間の主役になるアートを求めているのであれば、やはり本物を飾っていただきたいと思います。本物のアートには、色の重なりや立体感などの奥行きがあり、その質感は比べてみると一目瞭然です。本物を飾った空間は、空気感が違ってきます。豪華なアートフラワーよりも、一輪の生花が心を癒してくれるのと同じですね。
たくさん見て、目を養う
本物のアートを買うと決めたら、まずはたくさんの作品を見てみましょう。その時、必価格のチェックも忘れずに。いくら「値段の無い世界」とはいえ相場はあるので、把握しておいて損は無いです。初心者や忙しい方におすすめなのがアートフェア。さまざまなアート・ギャラリーが一同に集まり、作品を展示販売する催しで、東京では2005年から毎年開催されています。「アートギャラリーは緊張して入りにくい…」という方でも気軽にたくさんのアートを見られるのもメリットです。
最近はインターネットでなんでも買える時代です。アートも例外ではなく、作家さんの1点ものでもインターネットで買えてしまいます。しかし、アートは絶対に実物を見て買っていただきたいと思います。アートだけでなく、家具やカーテン、洋服・靴・バッグなど、質感が重要なものを写真だけで見極めるのは難しいですし、本当の価値は五感で感じてわかるものだと思います。忙しい毎日に潤いを与えてくれるアートだからこそ、五感で感じ、選ぶ時間も大切にしてみてはいかがでしょうか?
次回は、アートの飾り方について書きたいと思います。本日も最後までお読みいただきありがとうございました。この記事を気に入っていただけましたら、ワンクリックで応援お願いします。