東京の個人向けインテリアコーディネーター | Class S interior design

ちょっとしたことで大違い!実例 Before → After

こんにちは。本日は最近家を建てた友人の協力を得て、インテリアのBefore→Afterをご紹介します!注文住宅の仕事をしながら、賃貸マンション暮らしをする私にとって、同世代の友人が家を建てるということは本当に感慨深いです。また、仕事を通じて、若い方ほど住まいへの思い入れが強く、とても熱心に情報収集していることを実感します。ただ、インテリアについては『家が建ってひと段落したら』と、後回しになる傾向が…それ、危険ですよ〜。

広くて統一感のあるLD…の罠

ある日、友人から相談メールが来ました。友人は私の仕事内容を知っていて、新居のインテリアが「なんとなくいまいちと思っていて、それが言葉にできない」ということでした。で、送られてきた写真がこちらです。子育て世代にふさわしく、ナチュラルですっきりした空間、素敵ですよね!友人の人柄が伝わってくる、親しみのある空間です。が、しかーし!一瞬で「これはどういうこと?」という部分が目に飛び込んできました。皆さんはお分かりでしょうか?

北欧ナチュラルな広々空間!羨ましい〜

 

正解は、ペンダントライトの位置がダイニングテーブルとずれているところです。「そんなこと?」と、お思いでしょうか?しかも、ペンダントライトが天井近くまで短く吊られていて、これじゃ、テーブルが暗くなるのでは?と心配です。これ、おそらくLDが広すぎるために起こったんでしょうね〜。空間が広いと、家具がどこにでも置ける。そのために設計段階で家具レイアウトをきちんと決めないままに進めてしまうケースは多いですが…今回の実例のように、住まい手のニーズと設計者の意図がずれてしまい、『なんとなくいまいち』を招くケースも少なく無いと思います。

照明はテーブルの真上に、低めが基本

テーブルの位置と照明の関係性について伝えると、早速レイアウトを変更してくれました。結果がこちら。どうでしょうか?昼間の写真ではそれほど感じなかった違和感も、夜の写真では違いが明らかですね。

before テーブルの明るさにムラがある
before テーブルの明るさにムラがある
after テーブル面がしっかりと明るく、ほっこりする空間に
after テーブル面がしっかりと明るく、ほっこりする空間に

変更前の写真では、壁側のテーブル面がずいぶん暗いですし、人が座ると頭の後ろから照明が当たるので、食卓に影が落ちてしまいます。変更してもらった写真では、テーブル面がしっかりと照らされているため、反射した光でお部屋にも光が回って明るくなりました。目線に光だまりがあるので、夜、ご主人様が帰ってきた時にほっこりすること間違いなしです。何よりも、バランスがとってもよくなりましたよね!照明も高さを変えただけでグレードアップして見えるから不思議です。

適切な照明の高さについては、ダイニングテーブルを彩るものたちの中で書いていますので、こちらも参考にしてください。

家具レイアウトを侮るなかれ

注文住宅を建てる、リノベーションをする、など間取りから住まいを計画できる場合、面倒がらずに家具レイアウトも計画当初から考えていただきたいと思います。今の家具を引き続き使う場合はもちろん、新しくする予定でもその大きさや置く場所について、なるべくきちんと決めておくことで、良いことがたくさんあります。今回の照明位置については、まさに良い例です。

友人がなぜ照明からずれた位置にテーブルを置いていたかというと、キッチン動線に影響するのが嫌だったから、ということでした。見た目のバランスでいうと、照明の位置はベストだと思いますが、チェアがテーブルに納まらないデザインだということもあり、キッチン動線を広く確保するために壁に寄せていたのだと思います。図面の段階で少しでも検討していれば、照明の位置を変えるなり、チェアのデザインに配慮(テーブルに収まるものを選ぶなど)することができたと思います。ま、でも、今の位置でも動線は確保できていますし、結果オーライ!

インテリアを素敵にするのは簡単

今回のBefore→Afterのテクニック…(という表現さえ、おこがましいですが)は、知っている人にとっては基本中の基本で、誰でも今すぐ取り入れられるものでした。それでも、ちょっとしたことでこれだけ印象が変わって、私自身とても驚き、感動しました。友人も喜んでくれて、とっても嬉しいです。実例提供、ありがとう!インテリアを素敵にすることは、暮らしを心地よくすることなんだなー、と改めて感じました。最後は私の座右の銘で締めくくります。

『 はじめに 暮らし ありき 』

町田ひろ子アカデミー 町田 ひろ子校長

 

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住吉さやか:インテリアコーディネーター、アートライフスタイリスト、Class S interior design 中の人。インテリアやアートについて普段の生活で感じたことや気付いたことや、インテリアコーディネート、メディア露出、セミナー講師など仕事について書いています。

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