こんにちは、インテリアコーディネーターの住吉さやかです。一昨日はリフォーム産業フェア2018に行ってきました!6・7年くらい前に一度行ったことがあって、ずいぶん地味な(失礼!)展示会だな~と思った記憶がありますが、すっかり状況は変わっていました!DIYブームやSNSによるインテリアへの関心の高まりを受けて、プロ向けだけでなくエンドユーザーを意識した展示も増えているように感じました。
私の今回のお目当ては2つ、夏水組の坂田夏水さん(とタブチ キヨシさん…については後ほど詳しく)のセミナーと、キッチンジャーナリストの本間美紀さんのセミナー。坂田夏水さんは4年くらい前にセミナーに参加して以来大ファンで、本間さんはずっとお会いしたかった方なので、まさかリフォーム産業フェアでお二人の話が聞けるなんで、すごくラッキー!たくさんのインプットを頂きました。今日は夏水組が提案するインテリアトレンドのブースの写真をご紹介します。
Room1 OUTDOOR & TRAVEL
アウトドアリビングではなく、家の中でキャンプをしているような感覚になれるインテリア。いわゆる男前インテリアの進化系で、素の素材感を活かしてカラーは男性的な重めのスタイル。旅というキーワードに沿ったソファやセンターテーブルのデザインがさすがでした。
Room2 NEW JAPONISM
海外から見た日本をイメージしたもの。ミラノサローネでもハイムテキスタイルでも『日本』をテーマにした展示がたくさんあるようですが、われわれ日本人から見るとちょっと違う?それって中国?というようなものが多い、が海外からはそう見えるのか!とそのトレンドに上手に乗っかるのも大切、ということですね。しかし、民泊新法の成立で民泊が大きく制限されることになってしまって、インテリア業界も少なからず影響を受けるでしょうね~。とっても残念です。
Room3 AFRICAN PASSION
世界的にトレンドのアフリカンテイスト。表参道を歩くファッショニスタたちはこぞってアフリカ柄を身に着けているようです。アフリカ柄といっても、ライオンキング的なものじゃありませんよ!クラフト感の強い個性的な幾何学模様で、強いカラーが特徴です。坂田さんが「インテリアのトレンドはファッションから来ている」と言っていたのが印象的でした。タブチさんもインテリアスタイルをファッション用語で語られていました。
Room4 MINIMAL LUXE
言葉から想像したものよりもずいぶん盛り盛りのスタイリングでした。大理石やゴールドなどリッチな印象のある素材とシャビーな感じMIXして、モノトーンインテリアを進化させた女性的でアンティークも似合うスタイル、大人の女性が絶対好き。ブースの面積も一番大きく、見どころ盛りだくさんで楽しめました。
Room5 HERISSON NATURAL
ハリネズミのカラーリングのような白・ベージュ・ブラウン・グレーに黒をアクセントとしたナチュラルな空間。この言葉は日本にしかないそうです!知らなかった~、面白いです。個人的には一番好きなスタイリングでした。私が基本的にナチュラル好き、というのもあるのですが、やっぱり長く過ごす自宅のインテリアはリラックスできるものが一番だと考えています。
以上5つのトレンド提案と連動して行われた坂田さんとタブチさんのセミナーからも、気になったキーワードをまとめておきたいと思います。タブチさんのことは昨日まで存じ上げなかったのですが、最高に面白くて楽しいおじさんでした。工務店の社長さんとして家づくりをしながら、家具のプロデュースやネットショップなど幅広く活動している方で、インスタグラムのフォロワーが全世界に5万2千人以上いるインフルエンサーなのです。早速私もフォローしました。
keyword1【ファッション】
インテリアがファッション化している、またインテリアをファッションに例えるとわかりやすい、ということを常々感じていたら、同じことをお二人が言っていてやっぱり!とすごく納得できました。特にタブチさんは(おそらくインテリアやファッションは独学だと思うのですが、だからこそ)『ノームコア』『ノージェンダー』というファッション用語でインテリアのスタイルについて話をしていました。『ノームコア』とは究極の普通、今まではシンプルモダンというような言葉だったと思うのですが、ファッション用語にすることで新鮮な響きがありながら、ニュアンスが伝わりますよね。あ、でもノームコアをそもそも知らないとダメか…
keyword2【施主支給OK】
ありとあらゆる情報が手軽に手に入る時代、情報量ではプロとアマ(お客様)に違いがなくなってきている、ということをお二人とも話していいました。特に、お客様が欲しいと思うアイテム(例えば壁紙だったりペーパーホルダーだったり、照明器具だったり)を見つける力は、お客様自身の方が上だったりするから、そうしたらそのままお客様自身に買ってもらって、現場に届けてもらうのが自然の流れ、施主支給NGは今の世の中に合わないよね、という話でした。
そうなんですよね~。だからこそ、お互いの信頼関係やリスク情報の共有、そしてデザインフィーへの理解など、周辺環境も変わっていく必要がありますね。考えさせられるテーマですが、答えは一つしかない気がしました。
keyword3【こだわり=愛】
上の施主支給の話からつながるのですが、プロもお客様も同じような情報を得られ、ものも買える時代に、プロとして何をしてあげられるか?それがトータルコーディネート、全体のバランスの調整といったデザインの部分にあると、お二人の話を聞いて確信しました。お客様は自分の好きなものを見つけてくることはできても、それらを組み合わせたときに美しくまとまるかどうか、やっぱり不安なんだと思います。そしてプロは、そのバランスを整えるために手間を惜しまず、細部にこだわって全体のクオリティを上げていくのが良い仕事。それができるのは、仕事やお客様に対する愛があってこそだ、と熱く語られていました。
よくわかります!これもファッションで例えると、服を買いに行って、着たい服は自分で選びたいけど、合わせる靴やバッグ、アクセサリーなどで自分が考えつかなかったコーディネートをご提案いただくと、すっごく嬉しいですよね!(そして、全部くださいの流れに〜)
視座を高く、コンセプトを明確に、たくさんの実績を作って発信するお二人のお話、とても刺激的でした。何より仕事をリラックスして楽しんでいる!私もそうありたいと願います。本日も最後までお読みいただきありがとうございました。この記事を気に入っていただけましたら、ワンクリックで応援お願いします。