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こんにちは、インテリアコーディネーターの住吉さやかです。毎日暑いですね!今日のトップ画像は自宅のアートです。今年3月に購入した中島麦さんの作品を、額装してリビングダイニングに飾っている様子を、訳あって撮影したので公開します!
最初は玄関に飾ろうと思ったのですが、せっかくなら目立つ場所に飾りたいね、という話になり、これまで飾っていた平体文枝さんの作品を玄関に飾り、新しい中島麦さんの作品をダイニングの横に飾りました。
それまでは、淡い色で柔らかな印象の作品を飾っていたので、作品を変えることでこんなにお部屋の印象が変わるとは!頭ではわかっていたけれど、実際に掛けかえた時の感じ方は、体験して初めてわかることでした。
そこでふと…
私は、ここ3年くらいアートのことを人前で話したり、ブログに書いたりすることが増えて「アートっていいよ!」「アートには力があるよ」と、アートのある暮らしを広めたくてアートアート言いまくってきたわけですが、それがかえって逆効果になってしまっていたかもしれない、と思いました。
例えば、こんな風に
- アートは自分自身を表現するものです→「何を表現していいかわからないから、アートが選べない」
- アートを介してコミュニケーション能力が育まれます→「アートについて何も語れないから、アートが飾れない」
私がアートの素晴らしさを伝えれば伝えるほど、アートから遠ざかってしまう人がいるとしたら、とっても悲しいです。そんなことないよ!と今日のブログではお伝えしていこうと思います。
誤解その1:好きなアートとは、見た瞬間に特別な体験をするものだ
好きなアートがない、という人に多い誤解がこちらです。目の前のアートを見て、好きか嫌いかわからないのは、好きのハードルを上げすぎている可能性が高いです。例えば、本当に好きなアートを見たら、時が止まる、自然と涙が溢れてくる、などなどのドラマティックな表現を鵜呑みにしていると、その瞬間が訪れない自分はアートが好きじゃないんだろう、この作品を好きじゃないんだろう、と思ってしまうのではないでしょうか?
そういう体験が起こることもあると思いますが、そんな「運命の出会い」を待つよりも、もっと気軽に、Goodボタンを押す感覚で、この作品が好き、という気持ちを認めてみてはいかがでしょうか。
誤解その2:アートに詳しくないから好きなアートがわからない
アートにはいろいろな分類があります。例えば、印象派、キュビズム、コンテンポラリーアートなど、言葉は聞いたことがあるけど、詳しいことはわからない、という人も多いと思います。言葉を知っていると、なんとなく詳しくなった気がするし、言葉を知らないだけで、蚊帳の外に置かれたような気持ちになることもあるでしょう。
私も、美術史やアートに詳しい人の話を聞くと勉強になるし、アートがとても好きなんだろうなぁと思います。ですが、詳しくなくても『好きなものは好き、嫌いなものは嫌い』で良い!と考えています。
例えば、近い分野の音楽はどうでしょう?ふと聞こえてきた音楽が心地よくて「いいな」と思った時、このリズムは何世紀にどこどこで生まれたナンチャラカンチャラを起源としており……みたいなことを知らないからと言って、好きか嫌いかわからなくなる、なんてことがあるでしょうか?(いや、ない)
もし、目の前の作品を「好きじゃないな」と思ったら、それはあなたがアートに詳しくないからではなく、単純に好みじゃなかっただけかもしれません。「好きだな」と思ったら、それは自分が感じた感覚なので、誰に何を言われようと大切にして欲しいと思います。
誤解その三:アートを単なる絵や物として見ているから、アートを飾る必要がない
好きなアートはあるけれど、それは単純に絵としてオブジェとして視覚的に気に入っているだけで、それ以上のものを感じない自分は、アートを飾るべきではないんじゃないか、という方もいるかも知れません。これは、アートは単なるインテリアのパーツじゃない、アートには力がある、と言ってきた私の責任でもあります。
誤解を解きたいのでぶっちゃけて書くと、私もアートを初めて購入した瞬間は、単純に良いなと思った絵を仕事を頑張ったご褒美として買いました。部屋に飾っていても特に何の感情も湧いてこないし、たまに飾っていることすら忘れることもありました。(これは飾り方が悪かったのが大きな原因です。その反省を踏まえて飾り方を研究するようになりました)
その後、少しずつ自分に変化があったのですが、それはアートが直接関係しているのか、間接的に影響を受けているのか、それとも全くの無関係なのかわかりません。アートが関係していると思い込んでいるだけかも?少なくとも私自身は、自分が変わることで、私の中のアートの存在が変化してきたように思います。私がアートに追いついた、という感じでしょうか。
アートの力は飾らないとわからないし、飾ってすぐに実感があるかというと、そうでもないと思います。自分で足を運んで選んだり、額装を考えたり、飾る場所を検討したり、ホコリを取ったりという関わる時間が多いほど、愛着が増すのは間違いないでしょう。(『星の王子さま』みたいですね)
まだご自身がアートに追いついていない状態で、アートと距離を置くのはもったいないと思います。そこで、私のお客様で、最初はアートは不要だと感じつつアートのある暮らしを始めたお二人の感想をご紹介します。
アートを飾ってから生活にゆとりができた気がします。ご提案時はアートなくてもいいかもとちょっと思っていたのですが(すみません)、今は飾ってよかったです!
私が座る位置の目の前にあるのですが、頭の俯瞰図に宇宙が広がってる様を見て、子どもの頭の中にも無限の世界が広がってるんだろうなー、この子なりの世界観があるんだと怒りたくなるときも多少抑止効果になっています。
花や観葉植物のように手入れも要らず、飾るだけで周りの雰囲気を一段上げてくれる感じがしていいですね!でも、自分で飾りたいと思うほどのアートを探すのはハードルが高い気がします。
これまで、アートと植物は生活に不要なものだと思っていたけれど(オススメされるがままに採用してみたら)生活を豊かにしてくれるものだと気付いた。オーダーしたアートは最後に愛車を描き加えてもらったことで、完全に自分のものになった。
とっても嬉しいコメントをありがとうございます!
今日は、もしかすると私自身が皆さんに与えていたかもしれないアートに関する3つの誤解について書きました。来週はアートで解決!一枚で映える空間になる『効果的なアートの飾り方』セミナーをオンラインで、来月にはアートライフスタイリスト2級1dayセミナー(表参道・青山ギャラリーツアー付)を開催します。今からとっても楽しみです!