こんばんは、今回もカーテンの話です。前々回の機能編と前回のスタイル編①に続いてスタイルについてまとめます。カーテンのことを王道・万能とご紹介しましたが、今回ご紹介するものはモダンな空間に合うものが多く、インテリアイメージに合わせて効果的に取り入れるとより空間が引き立ちます。不向きな窓もあるので、注意点も含めてご紹介いたします。
シェードなら開けても左右がスッキリ
まずはシェードのご紹介です。シェードにはプレーンやシャープ、バルーンなどヒダの雰囲気違いによって幾つか種類があります。共通しているのは、ほぼカーテンと同じ生地を使えること(=選択肢が多く、イメージ通りのものを選べる)と、上にたくし上がる点です。操作はひもやチェーンで行います。カーテンは開けた時に左右に布が溜まりますが、シェードは上にたまるのでスッキリ仕上がります。
レースと厚地の生地を前後にかけることで、カーテンと同じように遮蔽性、遮光性、遮熱性にも優れます。ただし、カーテンよりも開け閉めが面倒なので、出入りの多い掃き出し窓には不向きです。写真のようなタワーマンションのFIX窓や、腰窓、コーナー窓などをシェードにすると、モダンで都会的なお部屋に仕上がります。
縦スリットで高さを強調するバーチカルブラインド
垂直(=バーチカル)方向に生地を垂らし、その角度で視線と光を調整するのがバーチカルブラインドです。格子の原理で、一台で遮蔽性と遮光性の両方をコントロールでき、デザイン的にもスッキリとしています。素材が布なので、生地を透過した柔らかい光が空間に広がります。また、縦ラインが強調されるので、写真のような吹き抜け空間に入れると天井がより高く感じられます。
開け閉めと羽の角度調整はコードやポールで行います。カーテンと同じように左右に動くため、出入りの多い窓に採用しても大丈夫でしょう。
木質感がお好きならウッドブラインド
ウッドブラインドは横スリットで光と視線をコントロールします。本物の木を加工したスラット(羽)は光を透過しないため、お部屋の中に入ってくる光は少なめです。木の素材感とスラットの厚みが存在感たっぷりなのに、窓枠の中にスッキリと納めてお部屋を広く使えます。スラットの幅を変えたり、ラダーテープをつけることで大胆かっこいいスタイルから、繊細かわいいスタイルまで幅広く使えます。
スラットを上げた時の溜まりが大きく、日常的にはスラットを下ろしたまま、向きを変えるだけの操作になります。シェードと同じように出入りの多い窓には向いていませんが、腰窓や隣家の視線が気になる窓に向いています。
和室ならプリーツスクリーン
こちらはブラインドのようにスリットは入っておらず、畳まれた生地を上下させることで機能を果たすプリーツスクリーンです。日本の障子のように生地が光を柔らかく拡散させるものが多く、プリーツのデザインも和室にぴったりです。遮光の生地もあり、その場合はレース生地と組み合わせることで、より遮蔽性・遮光性が高まります。
プリーツスクリーンも操作は上げ下げ。ただし、シェードやウッドブラインドに比べて軽いので、掃き出し窓に入れても大丈夫でしょう。
六角形の構造で保温性をアップさせたハニカムスクリーン
バーチカルブラインド、ウッドブラインド、プリーツスクリーンなどは1台2役でスッキリ納まる反面、空気の層ができにくく、保温性にはあまり優れていません。プリーツスクリーンを進化させ、保温性を高めたものもがハニカムスクリーンです。
ハニカムスクリーンは6角形のミツバチの巣のような形が特長。畳上がりはプリーツスクリーンと同じくスッキリし、下ろすと空気の層を作ることができるため、保温性にも優れます。
進化系ロールスクリーン
こちらは調光ができるロールスクリーンです。従来のロールスクリーンと同じように、生地が上の器具に巻き取られる仕組みなのですが、生地が三層になっていて、一番下まで下げた後、ブラインドのようにスラットの角度が調整できます。ロールスクリーンはシェードと同じように厚地と透け感のあるものを2台つけないと遮蔽性・遮光性の両方をコントロールすることが難しかったのですが、この調光タイプであれば、一台で済んでしまう優れものです。
窓周りのスタイルは、カーテン以外にもたくさんの選択肢があります。ご紹介したスタイルを、2種類以上組み合わせることで、より思い通りの機能性・操作性・デザインにすることも可能です。窓装飾にタブーはありません。インテリアのイメージに合わせて、ファッションをコーディネートするように自由に組み合わせられるのが醍醐味です。
カーテンを家づくりの最後に持ってくる方も多いかもしれませんが、空間の印象を決める大きな要素です。家づくりの最初、間取りや窓の位置を決める時からどんどんカーテンのご要望を伺って、トータルで空間作りをしていきたいと思います。本日も最後までお読みいただきありがとうございました。この記事を気に入っていただけましたら、ワンクリックで応援お願いします。