こんにちは、インテリアコーディネターの住吉です。先日、何年かぶりにスニーカーを買いに行きました。私は仕事ではパンプスを履いています。脚は疲れますが、メイクと同様にヒールの高い靴を履くと仕事スイッチが入ってやる気が出るので、ちょっと無理してでもパンプス!そして通勤や移動中は徹底してぺたんこ靴で脚を労っています。少し前、国が「スニーカー通勤」を推奨し始めたというニュースを聞き、私も早速スニーカー通勤を始めることにしました。ですが、唯一持っているスニーカーは数年前に購入したオレンジ色…さすがにこれでは会社に行けないと思い、新しいものを探すことにしました。以下、スポーツ庁のプレスリリースです。スポーツ庁なるものができていたこと、知らなかった…。
“歩く”をもっと“楽しく”『FUN+WALK PROJECT』開始
2017年10月に2周年を迎えるスポーツ庁は、ビジネスパーソンのスポーツ参画人口拡大を通じて国民の健康増進を図る官民連携プロジェクト『FUN+WALK PROJECT』をスタートさせます。歩くことをもっと楽しく、楽しいことをもっと健康的なものに変えていくプロジェクト、『FUN+WALK PROJECT』。スポーツ参画人口の拡大を通じて、国民の健康増進を目指します。(平成29年10月2日)
ソールの柔らかさが歩きさすさの決め手
通勤用なので、色はホワイト系〜グレージュでキレイめのものを選ぼうと思っていました。目をつけたのが、永遠の定番アディダス STAN SMITH、トレンドど真ん中でバリエーションも豊富なニューバランス、そして高校生の時からずっと愛用しているPATRICKの3つです。今持っているオレンジのスニーカーもPATRICKで、確か3代目です。それぞれを履き比べてみると、STAN SMITHとニューバランスは足にピタッとなじまずに歩きにくい、それに比べてPATRICKは靴が脚の一部になったかのようにぴったり馴染みました。3つの候補の中では唯一予算オーバーでしたが、履き心地もデザインもPATRICKにが一番良かった!※あくまでも個人の感想です。
それにしても、STAN SMITHもニューバラーンスもすごく人気なのに、どうしてPATRICKだけこれほど履き心地が違うんだろう?と不思議に思っていると、定員さんが教えてくれたのは「ソールの素材の違い」でした。スニーカーなので、3つともソールはゴム製なのですが、PATRICKだけは天然のゴムが使われており柔らかさが全く違うのだそうです。確かに、ソールが硬いことで動きが制限されて、それが足に馴染んでいない感覚に繋がっていました。私は今もPATRICKを履いていたので、履き心地の違いに敏感になっていたのだと思います。
さらに、PATRICKはこのソールの張り替えもメーカーが対応してくれるので、長く快適に使い続けられると教えてくれました。理由を聞くと、価格の納得感も高まって、買うしかないですよね。
素材の違いが価格の違い
さて、インテリアと関係のないスニーカーの話を長〜く引っ張ってしまいましたが、いよいよ本題です。今、見た目はほとんど同じでも、素材が違うために価格が全く違うものってたくさんありますよね。私の買ったスニーカーもそうですし、例えばスカーフでも、シルクなのかポリエステルなのかは違います。家具も、無垢材を削り出して作っているのか、ベニヤ板に木目柄のシートを貼ってあるのかは全く違います。フローリングや壁の仕上げに、無垢材や珪藻土などの天然素材を希望する人も増えています。
インテリアに限らず、ファッションでも食材でも、五感で感じるものは素材の違いによってある程度価格が決まるので、商品を購入する場合は、どのような素材で作られているかをチェックすることが重要になってきています。天然素材が良くて、そうでないものが悪いというわけではなく、それぞれの特徴を把握できると、金額だけで選ぶのではなく、自分にとっての最適がわかりますよね。
というのも、完璧な素材ってないんです。天然のものは素材感や肌触りの良さが最大の特徴ですが、それを保つためにはメンテナンスに気を配る必要がある。きちんとメンテナンスすれば長く使えるので、愛着を持って使い込むのに適したものが多いです。初期コストは高くても、使える年月で考えると安いと言えるものが多いように思います。合成素材は、天然素材の欠点を補う方法を考える中で生み出されたものが多く、天然素材に比べて扱いが楽だったり、機能的だったり、価格が抑えられたりしており、使いやすい。どっちも捨てがたい!というのが本当のところです。
素材を賢く取り入れよう
わたしは、このブログのタイトルにも書いたように、天然素材が好きです。理由はやっぱり質感の良さと、長く使えること。でも、まめにメンテナンスなんてしないずぼらな性格だし、トレンドにもある程度対応したいと思うと、なんでもかんでも天然素材というわけにはいきません。長く使いたいものは、シンプルで定番のデザインの天然素材を選び、大切にメンテナンスしながら使っていく。毎日の生活でハードに使うものは機能にもこだわり、トレンド感とコストパフォーマンス重視で選ぶ(ただしボロボロになる前に買い換える!という強い意思を持たないとダメですね)というように、賢く使い分けていきたいものです。
素材の特徴はとても複雑なので、ショップやショールームの方に詳しく説明してもらうのが一番です。私もコーディネーターとして素材の勉強は継続的に行っているつもりですが、新素材の開発スピードは早いし、同じ素材(例えば本革)でも産地(イタリア産か日本産か)や製法(タンニン鞣しかクロム鞣しか、染料染めか顔料染めか)でも特徴が変わってくるので、正直なところ全てを頭に入れておくのは無理〜〜〜なのです。
スペシャリストから買うという楽しみ方
ショップ・ショールームに行って、実際に五感で確かめ、商品知識豊富なスタッフの話を聞いてあれこれ質問し、気に入ったものを買う。これこそが買い物の楽しさではないでしょうか。買い物の楽しさを味わうために、スペシャリストのスタッフさんの数をもっともっと増やして欲しいと切に願っています。
スペシャリストは目をみればわかると思いませんか?こちらが声をかけようとした時に、さりげなく目をそらす人は、多分自信がないか疲れているか、そろそろ転職を考えている人です。その反対で、こちらが声をかけようとした瞬間に目を合わせてくれて、その目に自信がみなぎっている人がいれば、きっとその方はスペシャリストです。質問したことに必ずプラスαをつけて答えてくれるので、こちらもついついプラスαの買い物をしちゃう、そんな素晴らし(くも恐ろし)いスペシャリスト。そんな人が増えれば、買い物がもっと楽しくなるのにな〜。
余談ですが、スペシャリストはその知識量の豊富さや接客スキルの高さゆえ、ほぼ100%話が長いので、こちらも時間にゆとりを持って臨みたいですよね。時間潰しにふらっと入ったお店で、見るだけのつもりがスタッフさんと盛り上がって買い物をし、待ち合わせ時間ギリギリになった、なんてことを私はしょっちゅうやらかしています。
今日はお買い物の話を中心に書きました。インテリアは建築的側面とファッション的側面があると常々思っていて、今日はファッション的側面から見てみる試みでもありました。インテリアはファッションよりもトレンドの移り変わりがゆっくりなものの、毎年のようにトレンドカラーが変わり、新作が発表され続けるインテリアの世界をどのように楽しむのか、参考になれば幸いです。本日も最後までお読みいただきありがとうございました。この記事を気に入っていただけましたら、ワンクリックで応援お願いします。