こんにちは、インテリアコーディネーターの住吉さやかです。今日は知ってるとプロっぽい(?)用語についてのお話をしたいと思います。
皆さんは、好きなインテリアについて聞かれた時「北欧っぽいのが好き」「シンプルなお部屋にしたい」「ほっこり、カフェみたいな雰囲気」みたいな回答をすると思います。または、ネットで画像を検索するときは「インテリア 北欧」「リビング シンプル」「カフェ風インテリア」などでしょうか。
私たちプロは、それらのことを『インテリアスタイル』もしくは『インテリアイメージ』と呼びます(スタイルとイメージは厳密には異なりますので、それについては後ほどご説明します)。以前、ネット記事の取材で「『インテリアテイスト』についての記事に協力してくれないか」という依頼があリました。
インテリアテイスト…?
テイストっていうと例えば『ビールテイスト』という名のビールではない飲み物を真っ先に思い浮かべてしまう住吉です。テイストとは味という意味で、味→風味→〇〇風、という使われ方をしています。ということは、『〇〇テイスト』や『〇〇風』というのは『似ているけど〇〇そのものではないもの』という感じがしませんか?私はこういうちょっとしたことが異常に気になる性格なのです(汗
「テイストじゃなくスタイルでしょ!!!」と急に私のスイッチが入ったので、編集者さん、ライターさんはきっと困惑されていたと思います。そんなこんなで出来上がった記事がこちらです。
一人暮らしのおしゃれな部屋のつくり方 自分好みのインテリア・スタイルにするコツ
https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chintai/fr_single/hitorigurashi_interiorstyle/とことん自分好みの部屋にできるのが、一人暮らしの醍醐味(だいごみ)。まとまりのあるインテリアにするには「スタイル」を決めて統一することが大切だ。そこで、どんなスタイルがあるの? どうすれば、好みのスタイルに近づける? など、賃貸の一人暮らしでもできる取り入れ方を、インテリアコーディネーターの住吉さやかさんに教えてもらった。自分好みの部屋づくりの参考にしよう。
『インテリアスタイル』を定着させたい
スタイルとは様式を意味します。記事の中でも触れてくれている通り『インテリアスタイル』とは、時代・場所・文化などの背景とともに発展した一定の特徴のあるインテリアを指します。
例えば、ミッドセンチュリーであれば、20世期中旬(第二次世界大戦後)にアメリカを中心に広がったスタイルで、素材革命による新しいフォルムやポップな色使いのテキスタイルなどが特徴です。同じ時期に北欧を中心に広がったのが北欧モダンスタイルで、こちらは木質感豊かなデザインが特徴で、無駄のないシンプルで美しいデザインが今なお世界中で人気です。
一方で、『インテリアイメージ』という言葉を使うこともあります。色彩心理学で用いるイメージスケールをインテリアに応用したもので、ナチュラル、フェミニンなどインテリアから受ける印象(=イメージ)を言語化したものになります。
例えば、インダストリアルインテリアという言葉はインテリアイメージですが、ブルックリンスタイルはインテリアスタイルになる…ってここまでくると混乱しちゃいますよね。なので、私はスタイルとイメージはあまり使い分けずに『インテリアスタイル』をメインで使っています。周りの同業者に聞いても同じでした。
MIXスタイルが今のトレンド
今は一つのスタイルでがっちりとキメるよりも、住む人の感性で異なるイメージのものを上手に組み合わせるMIXスタイル(もしくはエクレクティック)の方が「こなれた感じでオシャレ」とされています。また、新しいインテリアスタイルもどんどん生み出されているので、自由に楽しんでいただくのが一番!だと思います。ぜひ(MIXテイストではなく)MIXスタイルを楽しんでください。